2.7. 淡水赤潮の防除対策 (2)湖水の選択取水・放流による効果

ダム湖では下流側の河川の正常な流量を維持するために、一定量の放流をおこなっています(維持放流)。多くのダム湖では固定取水施設を設備しています。このような施設では貯水量が変化すると取水する水深が変化します。選択取水施設であれば、常に表層水を下流に放流することが可能となります。P.bipes は昼間表層に分布するため、昼間は常に表層水を取水して放流すれば、増殖したP.bipes を効果的に下流に放流でき、湖内の赤潮を抑制できる可能性があります。この方式は赤潮下流側ダムで発生させる可能性がありますが、連携放流により解決できそうです。

f:id:jimotodakei:20190623105707j:plain

選択取水・放流施設の期待効果