2019-10-01から1ヶ月間の記事一覧

4.9. 水田での太陽光発電

水田面積は約241万haであり、国内農地の50%を占めています。水田でのソーラーシェアリングが成立できれば、莫大なエネルギーの生産が可能となります。コメの収穫は通常水田ごとにコンバイン機によって一斉におこなわれるため、水田内のコメの成熟に偏りのな…

4.8. 作物への影響の少ない温室併設太陽光発電

温室の屋根や側面等に太陽電池を設置する場合に、太陽電池による作物栽培への影響を軽減する方法として以下の方法があります。(1)温室の外壁フィルムを光拡散フィルムにする。これによって、太陽電池の設置によってできる影の影響が軽減できます(4.6. 太…

4.7. 光透過型太陽電池の効果

農地のうえに設置した太陽電池による作物への影響を低減する方法として、光透過型太陽電池を用いる方法があります。光透過方式としては太陽電池全面で光を透過する方式と太陽電池のセル間に光を透過する隙間(スリット)を入れる方式があります。光透過式の…

4.6. 太陽電池の作物への影響の軽減

農地に太陽電池を設置した場合、日射量の減少と日射量のばらつきが問題となります。温室に太陽電池を設置する場合の例を示します。温室の外壁フィルムに光拡散フィルムを用いた場合と、透明フィルムを用いた場合の太陽電池による影の影響を数値シミュレーシ…

4.5. 太陽電池の設置による作物への影響

温室に光透過型の有機薄膜太陽電池を設置し、太陽電池による遮光に伴う作物(トマト:桃太郎ヨーク)の生産量への影響を調べました。秋から冬にかけては温室内に86台(遮光率,18.1%)、春から夏にかけては106台(遮光率,23.6%)の太陽電池を設置しました。…

4.4. 太陽光発電による農地の遮光率と栽培作物

太陽電池を農地設置した場合の遮光率(太陽電池の総面積/太陽電池設置農地の面積)の例をみると平均46.5%で、強い日射を必要とする作物では相対的に遮光率が小さく、強い日射を必要としない作物では遮光率は大きくなっています。ソーラーシェアリングをおこ…

4.3. 農地での太陽電池設置の現状

農地での太陽光発電面積は2011年度以降増大し、2017年には8,000ha以上になりました。想定される発電出力は460万kW(太陽電池出力120W/m^2,遮光率47%で計算)以上です。1件当たりの発電面積は約1,700m^2(0.17ha)で、遮光率を47%とすると96kWの出力となりま…

4.2. 再生可能エネルギーの潜在量

再生可能エネルギーとして、太陽光、風力、水力、地熱、バイオマス発電、海洋エネルギーを利用した発電の導入予想量が検討されています。水力発電のうち大規模水力発電所は河川生態系への影響、健全な水循環の阻害、あるいは土砂の移動を妨げるため、今後開…